【上咽頭擦過療法(EAT)Bスポット療法】慢性上咽頭炎のつらい症状に
上咽頭炎とは
上咽頭の粘膜に炎症が起こる病気です。上咽頭は、鼻の奥・のどの最も高い部分に位置する、鼻と口の境目の場所です。
空気やウイルス、細菌、アレルゲンなどが最初に触れる場所の一つであり、免疫機能とも深く関係しています。
風邪・副鼻腔炎などの感染症の後やアレルギー、またストレスや自律神経の乱れなどがきっかけで発症することがあります。
急性の場合は風邪症状の一部としてもみられますが、慢性化すると不快な症状が長く続くこともあります。
✅ 主な症状:
- のどの上の方(鼻との境目)の違和感・鼻の奥の痛みやヒリヒリ感
- 後鼻漏(鼻水がのどに流れ落ちる)
- のどのイガイガ・咳が続く
- 頭が重い、集中力が続かない
- 慢性的な倦怠感
- 首のこりや耳の詰まり感
慢性上咽頭炎は、症状がはっきりしないことも多く、「原因不明の不快感」として長引くケースもあります。
✅ 診断:
- 鼻から耳鼻科用の細い内視鏡を挿入して上咽頭の粘膜の状態を観察します。
- 発赤(赤み)や腫れ、分泌物の有無などを確認し、慢性炎症が疑われる場合は治療を行います。
上咽頭擦過療法(Bスポット療法・EAT)とは
上咽頭炎の治療として行われる代表的な方法で、「Bスポット療法」とも言われています。
炎症を起こしている上咽頭に塩化亜鉛などの薬剤を塗布・擦過する(こすりつける)ことで、直接刺激し炎症を鎮めていく治療法です。
上咽頭の消炎を抑制することで症状の改善が期待できます。
塩化亜鉛(たんぱく質を変性させ、組織や血管を縮める効果があります)を、鼻の中や口の中から綿棒や捲綿糸を用いて塗布・擦過します。
治療後数時間はヒリヒリ感や痛みを感じますが、その分効果も期待でき、症状は次第に治まっていきます。
上咽頭は鼻から吸った空気が最初にのどにぶつかるところであるため、細菌、ウイルス、ホコリ、揮発した化学物質、タバコの煙、排気ガスなどの
影響を受けやすく、炎症(上咽頭炎)を頻回に起こします。
上咽頭炎が慢性化した慢性上咽頭炎では抗生剤や消炎鎮痛剤の効果があまり望めないため、上咽頭擦過療法が有効です。
Bスポット療法はこんな症状に有効です
🔹 後鼻漏(鼻水が喉に流れる)
🔹 咽頭違和感
🔹 咽頭痛
🔹 頭痛
🔹 口臭
🔹 のどの奥にねばねばしたものが貼りつく
🔹 痰のからむ咳
✅ 治療の目安:週1回程度/合計15回ほど
詳しくはお気軽に診察時にご相談ください。
